徒然なるままにジョイフルトレイン その10 クリスタルエクスプレス

キハ56系気動車を改造した「アルファ コンチネンタルエクスプレス(アルコン)」に端を発し、「ニセコエクスプレス」からはキハ183系の完全新製車として登場するようになったJR北海道のリゾート気動車たち。「クリスタルエクスプレス トマム&サホロ」は5番目のリゾート気動車として1989年に製造されました。

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その名の表す通り、トマムを含む石勝線でのリゾート輸送を主眼として設計・開発された車両で、足回りは最高速度120km/h運転に対応したNN183系に相当するものを備えています。

特徴は名鉄パノラマカー小田急ロマンスカーを思わせる前面展望と、気動車としては日本初となるダブルデッカー台車を581系から流用したキサロハ182系でしょうか。

 

富良野駅で留置されている様子を眺めただけで、実際に乗車することは叶わなかったことが非常に残念です。

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いや、実は「乗り損ねた」という表現の方が適切かもしれません。

「クリスタルエクスプレス」は石勝線のリゾート輸送を主眼に投入されましたが、足回りはキハ183系と同等であり、晩年はフラノラベンダーエクスプレスにも投入されていました。

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夏休みを使い、ご当地入場券を求めがてら北海道を旅行した際、「クリスタルエクスプレス」車両が充当される「フラノラベンダーエクスプレス」に滝川から乗車する計画を立て、指定券も首尾よく入手していました。

しかし、ホームにやって来た車両は……。

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同じキハ183系ですが「旭山動物園号」。。。

「クリスタルエクスプレス」が車両故障のため使用できず、急遽「旭山動物園号」での代走となってしまったのでした。駅には車両変更のお知らせが掲示されており、一部の座席については、発売済みの当該座席が存在しないことから座席を振り替えるために係員へ申し出るよう記載されていました。

私の席は幸い振替の対象ではありませんでしたが、ガンメタ塗装の「クリスタルエクスプレス」に乗ることもこの旅行のハイライトの一つと考えていたので、乗車したことのある「旭山動物園号」への振り替えは多少残念に思ってしまったことも事実です。

いつかリベンジを。と思っていたのですが、「クリスタルエクスプレス」は2019年に札幌-富良野間を走ったさよならイベントをもって引退してしまいました。私のリベンジは果たせないまま、「クリスタルエクスプレス」は過去帳入りしてしまいました。引退後も保存のはなしも聞かないので、このまま苗穂工場で解体されてしまう、もしくはすでに解体されてしまっているのでしょうか。