徒然なるままにジョイフルトレイン その13 HIGH RAIL 1375

 

JRの鉄道路線でもっとも標高の高いところに位置する野辺山駅を擁する小海線。「八ヶ岳高原線」の愛称を持ち、休日には小淵沢-野辺山に「八ヶ岳高原列車」なる臨時普通列車が設定されるほど「高原推し」な路線には、その高さを売りにしたジョイフルトレインが走っています。

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その名も「HIGH RAIL 1375」。1375は野辺山ー清里にある、JRにおける最高地点の標高1375mに由来します。主に土休日を中心に運転され、車内でブランチを楽しめる「HIGH RAIL 1号」、季節の果物を使ったスイーツを楽しめる「HIGH RAIL 2号」、夜間に運転され、好天時には野辺山駅での星空観賞会もある「HIGH RAIL 星空」に充当されます。

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車両はキハ100系、キハ110系からの改造で、車内は星をイメージしたつくりになっています。1号車は主にびゅう旅行商品として発売されるペアシート(ベンチシート)と向きを自在に変えられるシングルシート、そして物販ブースがあります。2号車にはリクライニングシートが並び、最後尾には「ギャラリー HIGH RAIL」と名付けられたフリースペースがあります。このフリースペースは天井が半円形になっていて星空が投影され、壁の本棚にも星にまつわる書籍が並んでいます。

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プチプラネタリウムな感もある「ギャラリー HIGH RAIL」の様子です。「SL銀河」用のキハ143系に設置された小型プラネタリウムとは異なり定員はなく、自由に出入りが出来ます。カーテンでデッキや客室とは区切られてしまうため、中は薄暗いですが、本棚に沿う形で置かれた椅子に腰かけて本を眺めることもできます。

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びゅう旅行商品で「HIGH RAIL 1375」を利用した時のきっぷです。今は亡き町田のびゅうプラザで購入しています。小淵沢駅で持ち帰りをお願いしたところ、乗車記念印のほかに、(横向きですが)ウサギの形をしたパンチを開けてくれました。穴開け処理の際は、事務用品の丸穴のパンチで穴をあけられることが多く、可愛げのある穴開けは初めてだったので、非常に驚いた記憶があります。

 

車齢の浅いキハ100, 110系で組成、運行されているため、まだまだ引退は先のことと思いますが、キハ40系列を種車とするジョイフルトレインの一部はこの「HIGH RAIL 1375」や「TOHOKU EMOTION」のようにキハ100系列に置き換えられていくのでしょうか。それとも「リゾートしらかみ」などのようにハイブリッド気動車が直接新製投入されるのでしょうか。