「平成」から「令和」へ

昭和の半分、と書くと短い期間にも思えてしまいますが、30年を越える期間続いた「平成」が間もなく終わり、「令和」が始まります。

十年一昔のことわざにあるように、30年の間にも様々なものが様々な形で変化、進化してきました。

鉄道に関して言えば、平成になったときは国鉄がJRに分割民営化された直後、まだよちよち歩きと言ってもよかったかもしれません。新幹線は北は盛岡まで、西も博多までで、北陸新幹線はまだ企画、建設段階でした。在来線も客車列車も健在、当然のことながら今では「国鉄型車両」ともてはやされている車両が主力として活躍していました。

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平成に生まれ育った私が鉄道趣味に足を踏み入れてから一番大きな変化は「北海道新幹線」の開業でした。金曜夜に特急「つがる」最終便で夜の青森駅に滑り込み、「はまなす」へ乗り継いで土曜早朝の札幌駅に到着、そこから道内各所へと遊びに行き、日曜夜の札幌駅へ戻り「はまなす」で身体を休め、「つがる」へと乗り継いで、何事もなかったかのように新しい1週間を始めることを楽しみにしていたので、この強行軍を可能にしてくれていた強い味方「はまなす」の廃止はとても残念でした。

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現在では東京から函館まで新幹線で4時間を切るようになり、北の大地がより身近に感じるようになった方も多いかと思いますが、私はきっと深夜の函館駅で発電エンジンをとどろかせ続ける青い客車を今しばらくは忘れずにいるのでしょう。

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北海道新幹線開業に伴って更新されたJR北海道のスタンパー、北海道新幹線区間でしかH5系のスタンプは押してもらえないわけですが、お願いすると皆さん本当に快く対応してくださってありがたい限りです。どこか誇らしげなH5系の印影は厳しい環境に置かれているJR北海道の希望といったところでしょうか。

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新しい「令和」の時代も鉄道に限らず様々変化が起きることと思いますが、その時々に気になる、好きなものを追いかけていければと思います。

上田電鉄 お買いものきっぷ

(恐らく)日比谷の鉄道フェスティバルで購入した、使用済みきっぷ詰め合わせからのなかで、通常の硬券に混ざっていた変わり種きっぷを。

 

上田駅に隣接する「アリオ上田」・「イトーヨーカ堂上田店」で一定金額以上を購入し、レシートをサービスカウンターなどで提示すると、別所線の初乗り運賃に相当する分をカバーするきっぷをサービスしてくれる流れの様です。

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その別所線「お帰りきっぷ」を表裏でスキャンしたものです。

有効期間が発行当日限りのため、サービスカウンターで利用者に交付される際に券面に押された丸い日付印が押されたのでしょう。

裏面からは初乗り運賃区間を超えて利用する場合には差額精算でよいこと、回数券や定期券との併用が出来ないことが記載されています。

 

徳島駅JR四国が同様な買い物利用者に対する乗車券サービスを行っているようです。上田電鉄のホームページによると平成23年(2011年)より続いているサービスの様で、利用者にもしっかり認知され、利用されているようです。

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上田交通から上田電鉄へ社名変更され、一時は運営体制について不安も囁かれていましたが、車両更新も終了し、これからもこの「お帰りきっぷ」を利用する地元の乗客や別所温泉への旅行客を運び続けてほしいものです。

 

 

小田急ロマンスカー 特急券あれこれ

先日、硬券で発売される特急券について取り上げましたが、今回は端末券に印字される符号について取り上げてみます。

 

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現金で特急券を購入した場合、このような券面で印字・発券されます。

当然ながら乗車に必要な情報はすべて記載されていますが、ここにいくつかの条件が重なると券面に少し変化が出てきます。

 

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SuicaPASMOなどの交通系ICカードを使用して購入した特急券です。券面右下に「IC」の表記が入ります。

 

また、小田急電鉄が発行しているクレジットカード「OPカード」を購入時に提示すると、ポイントが付与されるため、OPカードへのポイントを付与した記録として「OP」の印字も行われます。

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購入代金は交通系ICカードで決済し、OPカードへはポイント付与のみ行った特急券です。OPカードで決済した場合には「OP」のみの表記となるようです。

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OPカード以外のクレジットカードで購入代金の決済を行い、OPカードへはポイント付与のみ行ったと思われる特急券です。OPカード以外のクレジットカードで決済した場合「C」の表記が印字されるようです。マルス券におけるC制などと同じ意味合いと言ったところでしょうか。

 

先ほどから連呼している「OPカード」。購入金額に応じてポイントが付与されていきますが、その貯まったポイントの使い道として、ロマンスカー特急券に交換することが出来ます。

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ポイント交換で発券された特急券です。金額が*表示となり、払い戻しは出来ない旨の文言も印字されています。また2011年発行のため、機器更新などで2019年現在も「K」表記がなされるかは不明ですが、「K」の印字もあり、この「K」がポイント交換を表す符号と思われます。

小田急 元箱根案内所

 硬券を使って小田急ロマンスカー乗ろうとすると、2019年現在なら松田駅で特急「ふじさん」の特急券、乗車券を購入し乗車する方法がありますが、2017年5月までは箱根にある「元箱根案内所」でもロマンスカー特急券や乗車券の発売をしていました。

 その「元箱根案内所」で買い求めたきっぷ類がこちらです。

 

 

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元箱根案内所で購入した箱根湯本から新宿までの乗車券です。

小田原から新宿までJR利用の可能性を考慮してか、「小田急線経由」の印字があります。

日付はダッチングマシーンではなく、ハンコで押していたように記憶しています。

 

続いて特急券です。箱根湯本発、小田原発いずれにも対応できる券面印刷になっています。当時はロマンスカーには箱根登山線へそのまま乗り継ぐ場合には登山線内の特急料金は徴収しないことになっていましたが、2018年春のダイヤ改正で、この取り扱いも終了となったため、現在では箱根湯本発と小田原発で特急料金が異なります。

 

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「元箱根案内所」では芦ノ湖の観光船(海賊船)の出札、改札業務の合間に特急券の発売などを行っていたようで、観光船の発着、改札の時間帯には窓口を一旦閉めて観光船の業務に専念していました。いざ、筆者の順番となり購入を申し出たところ、座席予約などを電話で行うため、決してスピーディーではありませんでしたが、「窓際でよろしいですか」など、こちらの要望も聞いていただきながら手際よく発券して頂けました。

 

余談ですが、この「元箱根案内所」まで「箱根旧街道・1号線きっぷ」を使用しました。小田急線各駅でも発売されており、小田急各駅で購入すると券売機ないしMSR端末で発券されます。しかし、小田原駅近くの箱根登山バスの営業所などでこのきっぷを購入すると端末券ではなく、常備券で発売されます。小田急線発駅から小田原までの往復乗車券がつかず、お得感は減ってしまいますがご参考までに。

両毛線 富田駅使用済み印

  2018(H30)年4月1日、両毛線に「あしかがフラワーパーク駅」が誕生し、巨大な藤棚やそのライトアップで人気のある「あしかがフラワーパーク」の最寄駅が「富田駅」から同駅へ変更、アクセスが改善しました。

 マルスのシステム改修が追いついていないのか、「あしかがフラワーパーク駅」を発着駅とする運賃計算などは「当面の間」「富田駅」と同一の扱いになっています。

 

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 「あしかがフラワーパーク駅」開業後の4月30日に運転された「足利藤まつり4号」の座席指定券です。「あしかがフラワーパーク駅」からの利用ですが、先述の通り「富田駅」と同一の扱いを受け、券面も「(両)富田」となっています。

 

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 そして「あしかがフラワーパーク駅」開業前(H29)の「足利藤まつり3号」の座席指定券です。当時の最寄駅「富田駅」できっぷの持ち帰りをお願いしたところ、藤の花をあしらった無効印を押してもらえました。

H31現在、「富田駅」は無人化されてしまっていますし、「あしかがフラワーパーク」への最寄駅としての機能は「あしかがフラワーパーク駅」へ移っており、更に「あしかがフラワーパーク駅」自体も無人駅なので、この無効印が現在もコンスタントに使われている可能性は低いと思われますが、多客期などに職員が応援として派遣された際などにもしかしたら再登板してくれるかもしれません。

 

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ちなみにH29、30年ともに臨時快速「足利藤まつり」に充当されたのは185系でした。「踊り子」からの引退が事実上確定している今、臨時列車としても185系の活躍の場は限られてくることと思います。沿線やホームでのんびりと車両を眺められる今のうちにその勇姿を目に焼き付けておくのも悪くないかもしれません。

 

 

 

185系のうちに…。「ムーンライトながら」

 「ムーンライトながら」、かつては「大垣夜行」として親しまれたこの列車の名前を耳にしたことある方は多いと思います。特にこんな鉄ヲタブログにたどり着くような方はほぼ確実にご存知でしょう。

 現在は18きっぷシーズンに合わせて運転される全席指定の季節臨時快速列車となっていて、185系車両が充当され東海道線の東京-大垣を結んでいます。深夜に出発し早朝に終点へ着くことから、18きっぷなどの格安きっぷで利用する旅行者に重宝されています。

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そんな「ムーンライトながら」、筆者は今まで乗るチャンスに恵まれず、このまま年を重ねてしまうものとばかり思っていたのですが、ふとした思い付きをきっかけに、発車当日の夕方に指定券を確保してしまったため、使いかけの18きっぷを金券ショップで調達。「ムーンライトながら」に乗るためだけに、新幹線に飛び乗り一路岐阜県は大垣を目指したのでした。

当然のことながら18きっぷでは新幹線は利用出来ないので、名古屋までの新幹線は別途課金をすることに。せっかくなので会員登録はしたものの、ほとんど活用出来ていなかったJR東海の「スマートEX」サービスのご厄介になってみました。

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JR各社のインターネット予約システムは受け取り方法などにそれぞれ制限があり、なかなか使いこなすには経験値と言うか、ある種の慣れを要しますが、その違いもまた各社の営業姿勢が表れているようで、個人的には興味深く眺めています(笑)

共通して言えることですが、航空券などと同じように、購入時期が早ければ早いほど割安な料金となり、事前に予定が固まっている人には大変ありがたいシステムです。また、JR東海、西日本の予約システムでは直前の乗車であっても正規料金より気持ちばかりの割引があり、当日、直前の乗車であっても柔軟な対応がとりやすい鉄道の利点を活かしたシステムと言え、航空機と仁義なき戦いを繰り広げている両社らしいやり方だなと勝手に思っています。

 

さて、「ムーンライトながら」に話を戻すと、大垣でしばしの時間調整(養老鉄道の窓口で少々ご厄介になりました)をしてから、電光掲示板に表示されたホームへ。すでに今宵の「ムーンライトながら」の住人となるであろう人々が吹きさらしのホームで列車の入線を待っていました。車両は発車の数分前に入線、ドア扱いが行われるので列車をゆっくり眺める時間はあまりありませんが、多くの人がホームを右往左往していました。

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大垣を発車時点ではちらほらと空席がありましたが、名古屋を出ればほぼ満席。検札の済んだ乗客は思い思いの体勢、装備で列車内での一夜を過ごしていました。昼行用の座席車両を使い、減光もされないので決して快適とは言えない部分も多々ありますが、個人的には在りし日の「はまなす」の座席車両が思い出され、懐かしさを感じながら眠りに就きました。

時折、車内での盗難や指定券を持たない者の強行乗車など、トラブルの噂も聞く「ムーンライトながら」ですが、筆者乗車時は特に大きなトラブルもなかったようで、まだ夜が明けきらない薄暗い東京駅へ、定刻通り私を送り届けてくれました。

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 伊豆へのアクセス特急「踊り子」からの撤退が確実視されている185系。廃車もゆっくりではありますが進行しており、引退が迫っていることは間違いでしょう。臨時列車化後、373系→183/189系185系と充当車両も変化してきた「ムーンライトながら」にも何らかの変化が起きると考えてよいでしょう。

 このまま、車両はJR東日本が受け持つならば中央線系統から転属してくるE257系が充てられると考えるのが妥当でしょうし、受け持ちがJR東海に変更になるかもしれません。会社間をまたいで運用される列車は縮小傾向にありますから、これを機に臨時列車として設定されなくなる(→事実上の廃止)の可能性も充分にあります。いずれにしろ「ムーンライトながら」、185系に懸案事項のある方は早めの行動がよいかもしれません。

 

徒然なるままにジョイフルトレイン その8 旭山動物園号

久しぶりに北海道に戻り、ジョイフルトレインの紹介をば…。

今回取り上げるのはキハ183系改造の「旭山動物園号」です。

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 その名の通り、旭川駅からバスで30分ほどの立地にある「旭山動物園」へのアクセス列車として、2007年にキハ183系4両を改造して誕生した「旭山動物園号」は途中1両の増結や塗装変更を挟みながら2018年3月まで運用されていました。塗装変更後は札幌方から極寒の銀世界、鳥たちの大空、北海道の大地、熱帯のジャングル、草原のサバンナのテーマ(愛称)が与えられていました。

 車内も動物園の雰囲気たっぷりで、各号車のテーマに沿った飾り付けがなされ、一部座席は「ハグハグチェア」と銘打ったフリースペース兼フォトスポットになっていました。

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 内外装にかなり手が加えられ、ファンシーな雰囲気いっぱいな「旭山動物園号」ですが、ハード自体は他のキハ183系と大きく変わらないものであり、5両編成とある程度の長さもあることから、「旭山動物園号」という単一の目的に特化したネーミングの車両ではあるものの、晩年は季節臨時列車や定期特急列車の代走にも動員され、函館本線 札幌ー旭川だけでなく道内各所にその足跡を残したのでした。

 筆者はこの「旭山動物園号」に2回乗車したことがあります。本来の運用である「旭山動物園号」では親子連れなどを中心にとても賑やかな車内で先述の「ハグハグチェア」などのフリースペースも大人気でした。JRの狙い通りの活況ぶりだな、とはまなすカーペットからの乗継でやや寝不足な頭で思ったものです。

(今から考えれば、札幌―旭川の正規運賃+指定席特急券購入ではなくて、現地での乗り換え時間を使ってSきっぷ+指定券などにすれば、よりきっぷ的には面白かったのではないかと思ったりもしますが、後だしじゃんけんではなんでも言えてしまいますし、過ぎてしまったことなので、あまり気にしないことにします)

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 もう1回の乗車機会は「クリスタルエクスプレス」車両故障に伴い急きょ充当された「フラノラベンダーエクスプレス」でした。

ポップな内外装は当然のことながらそのままで、残念ながら「ラベンダー」な雰囲気を感じ取ることは出来ませんでしたが、「ハグハグチェア」がハグハグしていない状態を目にすることが出来たので、これはこれで貴重な経験だったかと(笑)

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旭山動物園へのアクセス列車として多くの人に笑顔を届け、思い出を運んだキハ183系旭山動物園号」。引退した今は専用の後継車両こそありませんが、同じ札幌―旭川を789系0番台が「ライラック旭山動物園号」としてその任に当たっています。

専用の車両を用意しない代わりに半室グリーン席の販売を取り止め、そのスペースを使ってハグハグチェアーなどのフリースペースを用意しているようです。

 

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今回取り上げた「旭山動物園号」だけでなく、スラントノーズが特徴の183系初期車全体がすでに廃車され、JR北海道誕生後にデビューしたキハ281系すら置き換え対象として名前が挙がってしまう平成の終わり。時が進み、景色が変わることは当然ではありますが、強烈なインパクトを北海道の鉄路に残した「旭山動物園号」のコンセプトを継いだ「ライラック旭山動物園号」が引き続き人気の中で走り続けてくれることを期待しています。