湘南ライナー お名残り乗車

2021年春のダイヤ改正で全席指定席の特急「湘南」へ格上げ、衣替え(便乗値上げ?)する形で引退した「湘南ライナー」。同列車に充当されている185系215系の先行きも不安視されるためか、ダイヤ改正が近付くにつれてホームには記念撮影やお名残り乗車をするファンの姿が見られるようになり、この頃のラストランムーブに乗っかり、最終日はなかなかの過熱ぶりだったようです。

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個人的には最終日当日の熱気あふれるお祭り騒ぎは前からあまり好きではないので、少し早めに「湘南ライナー」として走る185系215系それぞれにお別れをしておきました。記録をかねてその時の様子や使ったきっぷを。

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東京駅、東海道線ホームのやや上野よりの一角を占める、このライナー券券売機の塊も、見納めですね。一部は特急「湘南」用の指定席券売機へコンバートするのでしょう。

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 乗り換え時間も限られていたので、ホームの券売機でライナー券を購入しました。マルス収容の120mm券も「湘南ライナー」運転終了が発表されてからは、売り切れることも多かったとか…。

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別の時はグリーン車を利用しました。「湘南ライナー」のグリーン車は「普通列車グリーン券」で利用でき、このグリーン券は改札を出ずに、同一方向に乗車する場合にはグリーン料金を通しで計算するため、上に示すグリーン券を係員に示すと「湘南ライナー」のグリーン車にも乗車出来ました。しかし、そんな芸当も過去のものに…。

 

 車内もホームもカメラを構えた同業者さんの姿がちらほらと見えましたが、2月の段階ではまだ利用者の過半は、列車ではなく「快適に帰ること」を目的とした方々たちだったようです。藤沢を過ぎたあたりからは乗客の姿もまばらになり、小田原が近付くにつれて、車内を動き回るのは同業者の姿ばかりに…。私もそんな中に混じって、空いた車内で座席の様子などを記録に収めました。

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185系の換装されたフリーストップ式のリクライニングシートは他形式との共通点も多く、どことなく既視感を覚えますが、215系のフランス製ボックスシートはやはり目を引きます。両先頭車の座席だけヘッドレストが小さかったりと個人的には謎が残る座席です…。

 

停車駅の少なさのせいか、どことなく落ち着いた1時間弱を過ごすと、列車は終点の小田原に到着します。

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小田原駅に佇む185系。少し待てばいつでも見られる、珍しくもなかったこんな光景も、そう遠くない未来には過去帳入りしてしまうことでしょう。

185系215系との別れを終えた後は、小田原駅の在来線改札口で小田原提灯が描かれた無効印を頂戴して、今回の旅はおおむね終了。家へ戻るためには在来線では間に合わないため、急ぎ東海道新幹線のホームへ向かうのでした。そこでN700Sでの初乗車を果たすのですが、それはまた別のお話。そしてきっぷ的にはただの新幹線自由席特急券を使っただけなので、おそらく単独で記事として取り上げることはないでしょう…。

 

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特急「湘南」へ発展的解消(?)的に運転を終了する「湘南ライナー」。国鉄時代に苦肉の策として始まった増収策の「ライナー列車」シリーズは、首都圏では終わりを迎えました。先に特急格上げを迎えた「スワローあかぎ」「はちおうじ・おうめ」に続き、新たなスタートを切る特急「湘南」がどのような活躍をするのか、楽しみにしています。そして、リニューアルされたE257系への乗車もかねて利用してみたいと思います。