上信電鉄 高崎駅

 高崎駅にはJR東日本高崎線信越線、八高線上越北陸新幹線が乗り入れていますが、そのホームの隅には上信電鉄のホームもあります。上信電鉄は高崎を起点に世界遺産富岡製糸場の最寄り駅である上州富岡を通り、ネギで有名な下仁田に至る私鉄です。途中にはマンナンライフの工場もあり、同社のラッピング列車も走っています。

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 車両面ではマスコット的存在のデキのほか、西武鉄道から譲渡された車両を中心に構成され、自社発注のVVVFインバータ制御車を導入したり、お隣のJRを走っていた107系を導入し様々な塗装をまとわせたりとバラエティーも豊富です。

 

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 高崎駅では自動券売機によるきっぷの販売もありますが、窓口でお願いすると各種硬券きっぷを発売してくれます。富岡製糸場までの往復割引きっぷなど実用性の高いものから、新型車両の導入記念などの各種記念乗車券、入場券まで、鉄道グッズを含めて色々とあるので、気を抜いているとあっという間にお財布が軽くなってしまう窓口です。

 入場券はなぜか赤文字で印刷されていました。

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 2014年に開業した「佐野のわたし」までの乗車券も一緒に購入しました。JPR地紋でした。

 

 さて、せっかくなので上記の赤文字入場券を実使用してホームに入ってみると、ホームの待合室として廃車になった車両が「シルクの間」として活用されていました。公式ホームページにも「電車型待合室」と表記されています。ネットによると2015年から利用されているようです。

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 車内(室内?)の様子です。出入り口入ってすぐに自販機がおかれ、おそらく種車の座席をそのまま活用したロングシートがあり、そこに机が追加されています。奥へ進むとJR211系の平屋グリーン車から転用したとも思われるリクライニングシートが並んでいます。2017年の訪問時には非常に良好な保存状態で、リクライニングや座席の回転機構もしっかりと作動していました。

 写真だと分かりにくいですが、左右で座席モケットが微妙に異なっており、1階席と2階席それぞれから流用したと思われます。また、天井にSuica リーダはありませんが、現役時代そのままにSuicaグリーン券の利用法を示すステッカーがそのまま残されています。

 

鉄道好きなら楽しめること請け合いの「電車型待合室」。入場券は180円なので、きっぷ収集と待合室訪問を兼ねると考えればお値打ちかもしれません。新幹線の乗り換えなどで高崎駅でお時間ある方は是非どうぞ。