水島臨海鉄道 「エアートラベル」

 

 COVID-19感染症とそれに付随する各種感染拡大予防策としての移動抑制にともない、鉄道に限らず交通機関が被る影響は甚大です。その規模の総体すら、渦中にあっては把握できていないのが現状かもしれません。

鉄道会社もその大小を問わず、対応に苦慮しているところと思います。特に観光需要に収入の多くを頼る路線にとっては存亡の危機と言っても過言ではないのかもしれないな、と幾度もの危機を乗り越えてきた銚子電鉄の必死さから感じています。

 

さて、そんな状況下で岡山は倉敷の水島臨海鉄道が「GW 期間限定企画 エアートラベル」と題して、以前から倉敷駅で発売していた常備券4種類(190円、250円、330円、350円)を郵送販売しました。

まだ実際に訪れたことがない路線のきっぷを郵送で手に入れてしまっていいものか悩みましたが、一事が万事「常ならざる=非常時」、すこしでも役に立てればと思い、購入に踏み切り、郵便局へ現金書留の封筒を買い求めに行きました。

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公式ホームページで募集を開始したところ、190円区間は売り切れになるほどの反響だったらしく、急遽増刷して対応したそうです。たまたま私の手元に届いた常備券たちはその増刷分の発送が開始された日でした。思いがけない記念品も同封されていて、思い切って購入してよかったなと思っています。

 

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参考までにJR北海道 釧路駅発行の常備券、復路専用乗車券を再掲します。 

きっぷ自体はJR各社で見られる常備券の形式を踏襲しており、地紋は水島臨海鉄道の社章をあしらっていると思われます。四隅に配されたレールと思われるものが3つ並んだ文様は、「第三セクター鉄道」であることをあらわしているのでしょうか……。

「普通乗車券」の上部にあしらわれた四角囲いの「水」表記もなかなか粋なものに見えてきます。

 

サンライズ出雲に倉敷まで乗り、自社発注車のほかに千葉で活躍していたキハ30や37,38系も走る現地にも足を運びたいところですが、堂々と趣味を目的に外出できるようになるのはいつになるのやら…。

 

さて、GW限定だったはずの「エアートラベル」は、常備券の通販(郵送販売)が思いのほか好評だったことに味をしめたのか、むしろその規模が拡大され、(小児)補充式回数券や券売機で発売される普通乗車券、果ては(小児)団体券までラインナップに加わっています。なかなか実物を目にすることのない団体券が加わったことに加え、公式ページ(www.mizurin.co.jp/info_detail/index/261.html)の表現にファンへの暖かさを感じてしまい、ついつい現金書留の封筒に手が伸びてしまいそうです。