ふるさと納税でノロッコ号に乗る

納税者が任意の自治体を選び、「寄付(納税)」することで「返礼品」としてその自治体に関係のある物品を受け取ることの出来る「ふるさと納税」。

その制度の仕組みやその功罪については様々な見解があるかと思いますが、その「ふるさと納税」の「返礼品」として列車に乗れるものを見つけたので、さっそく納税してみました。

その納税先は北海道釧路町。3万円の納税に対する「返礼品」は「くしろ湿原ノロッコ号」の釧路-釧路湿原の往復乗車券 + 指定席券とそれらきっぷ類を収める木製のホルダーです。金額にすると1780円(消費税8%時)+ホルダー代と、某国際空港近傍の自治体などに比べれば見劣りしますが、どんなきっぷになるのかも興味があったので納税に踏み切ることにしました。

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インターネットの某ふるさと納税サイトで手続きを済ませると、バス事業も手掛けている釧路の「釧路衛星」から封書が届き、「くしろ湿原ノロッコ号」の乗車希望日などを書いて返送すると、書留郵便で「返礼品」であるきっぷたちが届きました。

そのきっぷの一部がこちら。

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「釧路衛星」から連絡があったときは、旅行業も取り扱っていて、社内にマルス端末があるのかと早合点してしまっていましたが、発行元はツインクルプラザ釧路支店のようです。町からの業務を受託しているだけで旅行業はやっていないようですね。

地方自治体に対する寄付(納税)に対する返礼なので、何らかしらの払い戻し制限や、券面に特殊な表記があるのかと妙な期待を抱いてしまっていたのですが、なんのことはない現金購入のマルス券と相成りました。券面右下にある「〇H」がふるさと納税の証なのでしょうか。

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運行開始30周年の記念ヘッドマークを掲げた「くしろ湿原ノロッコ号」への返礼品での乗車は終点の塘路ではなく途中駅 釧路湿原までですが、この釧路湿原駅から歩いて10分ほど砂利道を登ってたどり着く細岡展望台からの景色も絶景でした。

車窓から眺める釧路川釧路湿原の近影ものどかで心洗われますが、展望台からの景色はどこまでも拡がる湿原と青空を眺めることが出来、遠近両方の魅力を感じることの出来るバランスの取れた旅程なのかもしれません。「返礼品」をきっかけに初めて釧路湿原を訪れる観光客などにはぴったりかもしれません。