リゾート那須野満喫号とSLもおか

 

八王子から武蔵野線経由で黒磯まで向かう、リゾート那須野満喫号。ぼーっとしていたら満席になってしまい、半ばあきらめていたのですが(大宮からなら何度か空席が出たようでした)、また前日にキャンセルを拾えたので、「休日おでかけパス」を急きょ仕込んでお出かけすることに。

 

485系種車の「リゾートやまどり」を使用したリゾート那須野満喫号。

八王子の駅にこの車両が入線することはあと何回あるんでしょうか。。。

 

 

 

 

 

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リゾートやまどりとは小山でお別れして、水戸線へ乗り換え。

続いてのお目当てはこちら。真岡鉄道SLもおか号。

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真岡にある車庫から下館まではDE10が先頭を務め、SLが客車と一緒にぶら下がるものとばかり思っていましたが、乗車した日はDE10が大宮で検査を受けているとかで、両端がSLと言う重連とはまた違った豪華仕様になっていました。

 

しかし、この豪華仕様を喜んだのもつかの間、牽引機不具合とのことで、下館行だったSLは真岡で運転打ち切り、それ以降のSLは終日運休とのお知らせが…。

(乗車日がばれてしまいますね(笑))

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ややテンション下がり気味なSLもおか号車内の様子です。

 

12,14系や旧型客車ともまた違う、セミクロスシートの車内はどことなく「普段着」な雰囲気。

鉄ちゃんが揃いもそろってボックスシートにびっちりと埋まっている超人気列車と違い、のんびりとした雰囲気が流れていました。

ボックス席に腰掛け、隣に荷物を置いてのんびり文庫本を読んでいると、SLの汽笛が聞こえてくる。コンスタントにSLが走っている区間だからこそできる、贅沢なSL列車の使い方かもしれません。

 

 

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真岡駅で運転が打ち切られた後、SLは検修庫へ足早へ引き上げていき、引き込み線には3両の50系客車が残されていました。普段はなかなか見られない風景と思っていたのですが、客車列車全盛のころは何のことはない、ありふれた景色だったのですよね。

 

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客車を思う存分眺めた後は、真岡駅併設のSLキューロク館へ。

北海道で活躍していた9600や旧型客車がここ、真岡で再会し保存されています。

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そして、この9600型。なんと圧縮空気で動くんです。

石炭をくべて蒸気を作り出しているわけではないため、SL独特の熱気や香りには乏しいん印象ですが、汽笛を鳴らしながら動く、大きな機関車はやはり貫録があります。

 

そのあとは、真岡、茂木、益子の各駅で販売されている硬券入場券を購入し退散としました。小山駅水戸線を降り、真岡駅で仕込んだ新幹線特急券を使うべく、電光掲示板を見上げたところ、なんと朝乗った「リゾート那須野満喫号」が間もなく来るとの表示。思わずみどりの窓口に駆け込み、乗車変更をかけてしまいました(笑)。

 

そんなこんなで、485系と50系に揺られた行き当たりばったりな一日でした。

 

 

=余談=

「ぶつからない車」で有名になった「SUBARU」。今は社名も「SUBARU」なんだそうですが、旧会社名は「富士重工業」。

この富士重工はかつて鉄道車両も作っていました。

そして、この富士重工が作った最後の鉄道車両真岡鉄道のモオカ14-1,2です。

日本車両で製造された他の車両との差異は銘板を除けばわずかですが、車だけに満足できない「スバリスト」の皆さんは一度探してみてはいかがでしょうか

って、こんな記事数も少ない鉄ヲタブログを見ているわけないか…。

 

 

 

タキシードと金目鯛

 

ぽこっと一日予定が空いたので、時刻表をぱらぱら。関東在住でありながら、いまだに乗ったことのない伊豆クレイルの運転日であり、えきねっとで空席照会したところなんと前日深夜なのに「△」!

これは乗るしかないなと思い立ち、睡眠不足を押して出かけてきました。

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タイトルは察しのついている方もいらっしゃるかと思いますが、伊豆クレイルリゾート21「キンメ電車」のことです(笑)

 

伊豆クレイルに乗るべく、小田原駅で入線を待ち構え……。

と多くの方が考えるかと思いますが、今回は一計を案じて、横浜駅から185系「踊り子」に乗車。葬式鉄が群がる おなごり乗車で賑わう前に短時間ですが、伊東までグリーン車に乗車。(画像ないですすみません)。重量感があるというか、堅牢というか。なにかにつけしっかり、どっしりとした作りのグリーン車というのも今や失われんとしている国鉄らしさ。コストや軽量化にプライオリティーが置かれがちな昨今ですが、こうした物理的な重厚さが静粛性やグリーン車独特に落ち着きにあらわれているのではないかと思います。E231、233に代表されるグリーン車とはまた違った質感を感じるのは懐古主義のなせるものでしょうか。 

 

 さて、戯言はさておき、そうこうしているうちに伊東に到着。改札で特急券に無効印を押してもらい、私は一路みどりの窓口へ。先ほど書いた「一計」を実行します。

目的は伊東-伊豆急下田の伊豆クレイル グリーン車指定券を購入するため。この区間は120mmマルス券+常備券の形で発券されることを知ったので、自分の目で確かめてみたく、伊東まで移動したのでした。

 

 伊東駅に滑り込む伊豆クレイル。「タキシードボディ」と呼ばれ、常磐路を駆け抜けた日々は遠くなりつつありますが、シンプルな面構成にはシンプルな色遣いが似合うのではないかと思ってみたり。

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車内は1,2号車はびゅう旅行商品専用。通路を片側に寄せた開放式B寝台スタイルで、仲間と伊豆の海を眺めながらゆっくりとした時間が過ごせそうです。

 

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3号車がカウンター&ラウンジ。軽食とアルコールを含む飲料を販売しています。

車内販売限定の商品もいろいろあるので、乗車の際はぜひ(笑)

なんとなく大人な女性向けの商品が多い印象を受けました。

この日は地元ミュージシャンによるミニコンサートがありました。

 

4号車が「スーパーひたち」時代の面影を一番留めているかもしれません。この車両は一般販売されるグリーン車指定席で、元は普通車指定席だった車両です。

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モケット張替え、荷物おきスペースの設置程度の小規模な改造にとどめられています。

個人的には特急→快速の格下げがあるにしても、普通車→グリーン車への格上げに釈然としないものが残ったり…。

グリーン車の指定席なので、JRの区間のみであったとしても青春18きっぷがつかえないことも注意が必要かもしれませんね。

 

そして、伊豆急下田駅に停車していた「キンメ電車」個人的には白地に赤もしくは青のストライプで先頭車の展望部分に「21」と大きく書かれていたノーマル塗装の方がこの車両には似合っているように思いますが、観光需要の喚起も必要ですし、鉄道好きでもなければあまり気にすることではないのでしょう。

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車内は沿線自治体のポスターなどが掲示されており、編成全体で地域振興に努めている様子。各自治体が工夫を凝らしていて、気付くと車内を一周してしまいます。

そんな車内で私が一番驚いたポイントは、何と「シートモケット」!

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引きの写真しか撮っていなかったので、伝わりにくいかもしれませんが、なんとモケットにも金目鯛が描かれています。海側のロングシートも、山側のボックスシート

「鯛、鯛、鯛! ! ! 」

 

そんな内側も外側も金目鯛だらけな電車に揺られて着いた先は伊豆高原駅。ここには伊豆急行の車庫があります。そして、そこでお昼寝していた車両は………?

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かつては臨時特急「リゾート踊り子」として特急運用までこなしていた「アルファリゾート21」.。今は「The ROYAL express」の名でミトーカされ、レストラン列車になっています。

お値段もかなりするので、なかなか乗車機会はありませんが、こうして実車を見ることが出来てラッキーでした。伊豆の新しい看板列車。伊豆クレイルも含め、今後も末永く愛されてほしいですね。

 

そして、車庫の隅には伊豆急行のかつての主役100系が。

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伊豆を今日も走る8000系電車にも引き継がれたこの塗装はとても涼しげで伊豆の景色にとてもマッチしていると思います。保安装置の関係から、乗客を乗せた状態での本線走行は難しい、との話も耳にしますが、是非いつまでも伊豆を行きかう列車たちを見守っていてほしいですね。

 

という訳で、前日プランニング、5時間後には出発、という色んな意味での「伊豆日帰り弾丸旅行」でした。

 

徒然になるままにジョイフルトレイン その2

 

 

 熱が冷める前にノロッコシリーズを先に進めます。今回は富良野線を走る、富良野・美瑛ノロッコ号です。

 

富良野と言えば、やはりラベンダーですね。と言うことで、運転される期間は雪のないシーズンが中心です。季節営業の「ラベンダー畑」なる臨時駅があるくらい、富良野線を中心に運転される気動車にはラベンダー色の帯が車体に配されるくらい、富良野と言えばラベンダー、なのです。(私は駅に降りることすらせず素通りでしたが…)

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車両はやはり50系客車からの改造車。しかしながら、内外装共に塗装が異なっていて、醸し出される雰囲気は違ったものになっています。個人的な印象ですが、富良野・美瑛ノロッコの方がワイルドな雰囲気ではないかと思います。

 

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牽引機(推進機)も塗装は違えど、釧路と同じくDE10ファミリー。私の訪問時はこちらもアニバーサリーヘッドマークでした。

 

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くしろ湿原ノロッコ号が走る釧網線に比べ、富良野線では沿線に人家がちらほら見られ、田畑もそこここにあるので、車窓からなんとなくではありますが、人が住んでいる気配を感じ取ることが出来ます。

くしろ湿原ノロッコ号で、手つかずの自然の中を進み、雄大大自然を手に取るような近さで感じるか、富良野・美瑛ノロッコ号で整備された美しさを楽しむか、どちらも本州ではなかなかお目にかかかれない雄大さではありますが、車窓の違いもまた楽しみの一つなのではないでしょうか。

 

札幌からカムイ、ライラック旭川富良野ノロッコ号に乗りつつ根室本線に合流して新得へ。新得からJR北海道が誇るスーパーおおぞらを楽しんでからくし湿原ノロッコ号、なんて満喫の旅が出来たら楽しそうですね。

 

徒然になるままにジョイフルトレイン

 

ふとした思いつきで、いつまで続くのかわかりませんが、筆者が乗車、遭遇したことのあるジョイフルトレインを、雑感とともにお届けしてみたいと思います。

登場しない車両については、「あっ、こいつ乗ったことないんだな」と察していただけると助かります(笑)

 

どんな順番で取り上げればいいかと少し考えましたが、北から行ってみることにします。深い理由はありませんが、ゆるーく始めてみるとします。

 

・くしろ湿原ノロッコ号

道東の釧路と塘路をゆっくりと結ぶ、言わずと知れた人気列車ですね。

筆者が乗車した時は運行開始から25周年の節目だった様で、ヘッドマークもそれを記念したものになっていました。

 

金曜夜から月曜の朝までかけ、はまなす⇔Sおおぞら⇔ノロッコという強行軍で出かけた時の記録です。

釧路湿原、とても雄大で一度だけではとても見切れず、季節ごとに見せてくれる表情もまた違うので、個人的には何度も足を運びたいところです。

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窓ガラスが取り払われ、開放的な車両に、木の座席。野性味あふれる車内も非日常感を演出してくれます。今はディーゼル機関車の不足により運転を取りやめてしましたが、網走-知床斜里を「流氷ノロッコ号」としても走っていましたね。

 

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釧路湿原雄大な景色や、カヌーを楽しむ皆さんが、ノロッコ号に向かって手とオールを振ってくれていたことなど、乗って楽しい列車、ジョイフルトレインの名に恥じぬ車両だと思います。

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車両は50系客車を改造したもの。塗装やライト回りが異なりますが、よく見ると、同じく50系客車がベースとなったキハ140系列に似たところも。

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ちなみに、開放的なノロッコ客車が連なっていますが、機関車の次位に連結されている車両だけは、50系客車の原型をほぼ留めています。荒天時や、流氷ノロッコ号の時は寒さに耐えかねた乗客の避難場所として、自由席車両として連結されています。

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鉄道にあまり興味のない利用者からすると、せっかく乗るならウッディーな「ノロッコ」車両に乗りたいはずで、原型車両は「ハズレ」車両だと思いますが、国鉄時代に興味のある鉄道ファンの皆さんにはなかなかたまらない車両なのではないでしょうか。

JR北海道気動車、客車にはありがちなことではありますが、扇風機には「JNR」マークが健在でした。

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とまぁ、こんな感じで当時、なんとなくパシャパシャ撮った写真を掘り返しながら、ダラダラと続けていけたらなと思います。飽きたら何の予告もなしにやめてしまうかもしれませんが汗。

「いろは」に乗って、それから

 

 「いろは」に乗って春の日光へ、の続きです

 

日光に着いたものの、何か目的があって日光に着いたというよりも、乗りたい列車の終着駅が日光だっただけなので、東照宮に行くわけでもなく、奥日光・尾瀬へトレッキングに行くわけでもなく(まだやってないかな…?)、JR日光駅前の通りをのんびりぶらつき、坂を上った先に見つけたものは……。「東武日光駅」(笑)。

近くにあることは知っていたけれど、これって「新宿」⇔「西武新宿」より近いのでは(笑)

まぁ、そんなことはさておき、日光に着いた後、「あしかがフラワーパーク」へ壮大な藤棚を見に行こうと計画していたので、栃木駅方面へ移動することは既定路線。

JRの「休日おでかけパス」を持っていたので、日光⇔自治医科大を追加課金するつもりでいたけれど、東武日光駅の電光掲示板を見ると「AIZUマウントエクスプレス」の表示もあることだし、運賃もお手頃だったので、東武さんを使うことに。

(ペンギンさんの会社さんごめんなさいね)

 

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真っ赤な外観が目を引くAIZUマウントエクスプレス

今は新造車だけれど、この名前、もともと元名鉄北アルプスの車両を譲り受けた時に使っていなかったっけ?

 

外観は一般型気動車に近いけれど、車内はリクライニングシートが並んでいて、なるほど「エクスプレス」。全席指定(一部区間を除く)なのも納得の車内設備です。

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車両の隅に白虎隊の羽織があったあたりは、さすが旧幕府側、会津藩と言ったところでしょうか(笑)

 

 このまま乗っていると、本当に「会津」へ連れて行かれてしまうので、途中駅、下今市で乗り換え。

ホームの端に人だかりがいるので、何かとみてみると、青い車体がゆっくりと移動中。その後ろにはなんとSLが!!!

SL大樹2号が下今市に到着し、機回しをしているところでした。

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転車台でSLがゆっくりと向きを変える様はどこでも大人気ですね。

 

 

そして、側線にはDE10と14系客車(座席車)が。

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この2形式が並んでエンジンが唸りをあげていると、どうしてもあけぼのやはまなすを思い出してしまいます。

そう言えば、大井川鉄道JR北海道からはまなすで使用していた14系客車を譲受したと随分前に聞きましたが、デビューはまだなんでしょうかね?

SLやまぐちの客車も譲受したみたいだし、部品取りになっちゃうのかな?

 

栃木に移動後、無事にあしかがフラワーパークで藤棚を拝むことが出来たのですが、あまりの暑さと混雑にめげてしまい、気分転換に「休日お出かけパス」北端の足利駅へ行ってみることに。

帰りの足である「足利藤まつり4号」まで時間が限られていたので、足利学校などの見物はせずにブラブラしただけですが、駅前で期せずして保存機関車を発見。

SLが保存(と言う名の放置プレイ)されているのは見かけることがありますが、ELを置いているのは珍しいのでは…。しかもEF60とはまた絶妙にマイナーな機種を…(笑)

 

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という訳で、帰りの列車までの時間もそれなりに満喫できました。

そして、185系車内では爆睡(笑)

 

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E351系スーパーあずさ」さえあっという間に置き換えられてしまう昨今。

国鉄特急マークをいまだ掲げて走る185系もいつまで安泰でいられるのか…。

かつて注目を集めたこの「斜めストライプ」をゆっくり眺め、のんびり乗ることが出来る時間も、思っているより短いのかもしれません。