ホームライナー小田原

 近年は特急への統合などにより縮小傾向にあるライナー列車ですが、新宿駅を発着するものはいまだ現役です。それが「おはようライナー新宿」と「ホームライナー小田原」です。

 

2019年現在、充当される車両は「おはようライナー」では215系、251系。「ホームライナー小田原」では185系、251系です。215系185系東海道線系統の「湘南ライナー」でもおなじみの車両ですが、「スーパービュー踊り子」として主に活躍している251系がライナー列車として用いられるのはこの2列車のみです。

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新宿での乗車方法は東海道系統の「湘南ライナー」と共通で、限定された乗車口のみドア扱いがあり、ドアの前に立つ駅係員にライナー券もしくは普通列車グリーン券を提示して検札を受けてから乗車します。

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以前、ホームライナー小田原に乗車した際に使用した普通列車用グリーン券です。乗車時に押されたスタンパーが「東京車掌区」となっているところが他の「湘南新宿ライン」などとの差異と言えるでしょうか。この時に利用した185系200番台で「エクスプレス塗装」ともいわれるブロック塗装でした。

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今では形式消滅すら予想される185系ですが、この時はまだまだのんびりとしていて、ほかの同業者の方々はほぼ見られませんでした。グリーン車もぽつぽつと利用者がいるだけで、ライナー料金に数百円追加することでよりのんびり、ゆったりとした時間を過ごすことが出来ました。

 

特急料金に比べて安価に特急型車両を利用できることから、引退のうわさが出始めた今は、日頃からの、常連さんともいえる利用者に加え、おなごり乗車を目的とした利用もあるかと思いますが、大きなトラブルなく毎日走り続けてくれればと思います。

 

東京駅から平日夕方に出発する「湘南ライナー」については、以前別記事として東京駅付近で発券される120mmマルス券と一緒に取り上げてみました。よろしければ併せてご覧ください。

 

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小田急東京メトロパス

以前、東京メトロの一日乗車券(24時間券)を取り上げましたが、東京メトロと相互乗り入れしている一部の私鉄では私鉄の往復乗車券と東京メトロの1日乗車券がセットになった企画乗車券が発売されています。

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そのうちの一つが小田急電鉄から発売されている「小田急東京メトロパス」です。発売駅から東京メトロ各線との接続駅までの往復乗車券+東京メトロ全線乗り降り自由というのは同じですが、他の私鉄で発売される「〇〇-東京メトロパス」と異なる点は、小田急小田原線の新宿-代々木上原も乗り降り自由となる点でしょうか。

 

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小田急東京メトロパスの一例です。額面としては小田急の往復に加えて東京メトロの初乗り運賃(当時160円)を3回乗れば充分もとがとれる価格設定になっています。東京メトロ24時間券などと同様に、乗車券の提示で各種特典が受けられる「チカトク」プログラムにも対応しており、同等のサービスを受けることもできます。

 

認知度がいまいちな感があるのが難点ですが、小田急沿線から日帰りで都心部へ上京する際には便利なきっぷと言えると思います。

 

 

そして、先日、きっぷの整理をしていたところ、営団地下鉄時代の一日乗車券が発掘されました。全体的にカスレてしまっていますが、券面左のSマークが懐かしいですね。

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ふるさと納税でノロッコ号に乗る

納税者が任意の自治体を選び、「寄付(納税)」することで「返礼品」としてその自治体に関係のある物品を受け取ることの出来る「ふるさと納税」。

その制度の仕組みやその功罪については様々な見解があるかと思いますが、その「ふるさと納税」の「返礼品」として列車に乗れるものを見つけたので、さっそく納税してみました。

その納税先は北海道釧路町。3万円の納税に対する「返礼品」は「くしろ湿原ノロッコ号」の釧路-釧路湿原の往復乗車券 + 指定席券とそれらきっぷ類を収める木製のホルダーです。金額にすると1780円(消費税8%時)+ホルダー代と、某国際空港近傍の自治体などに比べれば見劣りしますが、どんなきっぷになるのかも興味があったので納税に踏み切ることにしました。

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インターネットの某ふるさと納税サイトで手続きを済ませると、バス事業も手掛けている釧路の「釧路衛星」から封書が届き、「くしろ湿原ノロッコ号」の乗車希望日などを書いて返送すると、書留郵便で「返礼品」であるきっぷたちが届きました。

そのきっぷの一部がこちら。

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「釧路衛星」から連絡があったときは、旅行業も取り扱っていて、社内にマルス端末があるのかと早合点してしまっていましたが、発行元はツインクルプラザ釧路支店のようです。町からの業務を受託しているだけで旅行業はやっていないようですね。

地方自治体に対する寄付(納税)に対する返礼なので、何らかしらの払い戻し制限や、券面に特殊な表記があるのかと妙な期待を抱いてしまっていたのですが、なんのことはない現金購入のマルス券と相成りました。券面右下にある「〇H」がふるさと納税の証なのでしょうか。

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運行開始30周年の記念ヘッドマークを掲げた「くしろ湿原ノロッコ号」への返礼品での乗車は終点の塘路ではなく途中駅 釧路湿原までですが、この釧路湿原駅から歩いて10分ほど砂利道を登ってたどり着く細岡展望台からの景色も絶景でした。

車窓から眺める釧路川釧路湿原の近影ものどかで心洗われますが、展望台からの景色はどこまでも拡がる湿原と青空を眺めることが出来、遠近両方の魅力を感じることの出来るバランスの取れた旅程なのかもしれません。「返礼品」をきっかけに初めて釧路湿原を訪れる観光客などにはぴったりかもしれません。

 

 

三厩駅 無人化

 

 津軽線の終着駅、三厩駅。この駅からは町営バスが運行されていて、青函トンネル記念館へアクセスすることも可能です。そんな三厩駅ですが、2019/06/01に無人化され、それに先立って4月末に運転業務取扱とその合間に行われていた出札業務も終了しました。

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私が三厩駅を訪れた2014年はまだPOS端末の置かれた窓口が開いており、津軽線末端区間の運用は盛岡支社のキハ40(まさかの非冷房車)が担当していました。2019年現在は秋田支社の主に五能線で使用されているキハ40系、キハ48系が使用され、盛岡支社のキハ40はすでに引退しています。

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その時に記念に買い求めた入場券です。昼過ぎの発券ですが、左下の発券番号が0001-01となっており、その日最初の販売だったのかもしれません。

本数の少ない盲腸線の終着駅ならではな、ゆっくりとした時間が駅待合室にも流れていたことを覚えています。

たまたま、臨時扱いになっていた北斗星の最終運転日に三厩にいたため、もし寝台券のキャンセルがあれば蟹田から「スーパー白鳥」に飛び乗り、函館から一路上野に向かおうと窓口で空席照会をお願いしましたが、案の定満席。残念ながら手元にある三厩駅で発券されたきっぷはこの入場券のみとなってしまいました。

東京メトロ24時間券 (1日乗車券)

都心の移動に何かと便利な地下鉄。その運営主体は東京メトロ都営地下鉄(東京都交通局)な2社局ありますが、今回は東京メトロにまつわるきっぷを取り上げます。

 

何も考えずに乗車駅から降車駅まで利用することももちろんできますが、何度も乗り降りする場合などは一日乗車券、24時間券を購入してしまったほうがよい場合もあります。

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利用開始日当日に券売機で購入すると縦長の85mm券で、エドモントン券と同じ東京メトロのマークが地紋として印字された巻紙に印字されて発券されています。東京メトロの券売機が設置されている駅であればほぼ確実に購入できると思われます。

 

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 同じ効力を持つ24時間券ですが、主要駅にある定期券うりばなどで販売されている前売り券は別の券が用意されています。東京の観光名所を背景に、その下を銀座線1000系が走っているデザインです。名所の下に車両を配しているところが「地下鉄」らしさでしょうか。

 

 発売価格は2019年9月現在600円で、3,4回東京メトロの改札を出入りすることが事前にわかっているなら、その都度運賃を支払うよりも24時間券を購入したほうが割安になる計算です。そして、この24時間券とそれに相当する乗車券を「チカトク」表示のある飲食店などで提示すると割引などのサービスを受けられる特典もあります。600円で得られる東京めぐりの強い味方と言えると思います。