レトロおおだて

 「レトロおおだて」は201410月に秋田-大館で運転された臨時快速列車で、日頃は「SL ばんえつ物語」に充当されている12系客車をED75が牽引しました。酒田まではたびたび入線実績のある「ばんえつ物語」用客車ですが、酒田以北の羽越本線奥羽本線での営業運転は非常に珍しいのではないかと思います。

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 「ばんえつ物語」では満席なことが多い1+2配置のゆったりとしたグリーン車は連結されていたものの発売されず、おなじみのボックスシートの骨格はそのままに、背ずりをかさ上げ+バケットシート風に更新した普通車指定席のみ発売されていたと記憶しています。折り返し時間を利用して大館駅で行われた車内見学会ではオコジョ展望室などと併せて開放されていました。 普通車指定席自体も全席が売り切れていたわけではなく、各ボックスに乗客がいる程度の、利用者としては程よい乗車率でした。

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えきねっとで座席位置の指定をせず予約してしまい、通路側で発券されてしまったため、乗車前に進行方向向きの窓側席へ変更してもらいました。

 

 この「レトロおおだて」が運転された週末は秋田では紅葉シーズン真っ只中で、秋田内陸縦貫鉄道の車両を使用した臨時快速が弘前から運転されていたりと大館駅はいつになく賑わっていました。

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内陸線のAN8900型はJR線用のATSを撤去したとのうわさもあり、実際にここ数年はJR線への乗り入れ実績がないことからも、今後も内陸線の車両がJR線へ乗り入れる臨時列車が設定される確率は低いのかもしれません。

 

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特にヘッドマークなどの目立つ装飾もなく、どちらかと言えば普段着姿に近い雰囲気だった「レトロおおだて」。乗車記念証や記念グッズ販売など、イベントが盛りだくさんのお祭り騒ぎも楽しいですが、のんびりと列車に揺られて時間を過ごすのも乗り鉄の楽しみ方の一つなような気がします。