日付から「 入 鋏 済 」へ

 有人改札や車内検札などで押されることの多い丸形のスタンプ。青春18きっぷなどでは使用開始時に押印してもらう必要があるので、鉄分の濃い方々にはおなじみのこのスタンプには「スタンパー」、「チケッター」など様々な呼称があるようですが、JR東日本でこのスタンプに4月から起きた変化を取り上げてみます。

 

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 今までのスタンパーは日付とスタンプを押した乗務員が所属している運転区が記されていました。いつからこのスタイルなのかはっきりとわかりませんが、少なくともここ10年ほどはこのスタイルが続いたのではないかと思います。手持ちのきっぷでは2012年1月にはこのタイプのスタンパーが使われていました。

 

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 新しいバージョンがこちら。日付の部分が「入鋏済」に変更されています。日付の部分を毎日交換せずに済むので省力化の一環なのかもしれませんが、数字よりも一回り大きく感じられる漢字3文字がなかなかインパクトを与えています。4月から順次変更されているようですが、支社、運輸区、運転所により対応の早さがまちまちなようで、ツイッターなどで見ていると、いまだに日付が印字されるスタンパーを使用している場合もあるようです。

 この新しい「スタンパー」の場合、入鋏したのが何日なのかわからないため、「青春18きっぷ」など、利用開始日を明確にする必要のあるきっぷに押印する場合にはこの「入鋏済」スタンプに加えて乗務員、駅員が手書きで日付を書き加える対応をとるそうです。なんだか手間が増えているような……。

 

 

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 また、「入鋏済」への変化とはあまり関連はありませんが、湘南新宿ラインなどの普通列車グリーン車に乗務しているグリーンアテンダントが押印するスタンパーに変化がありました。従来は「NRE〇〇」と表示されていましたが、先日押印されたスタンプには「新宿GAC」となっていました。GACが何の略なにかはわかりませんが、下請け体制の変更などがあったのでしょうか。NRE時代は「〇〇」の部分が上野や新宿、大船など様々な種類がありましたが、GAC体制に移行後はどんな種類があるのかも気になります。

 グリーン券をわざわざ「みどりの窓口」で求めずにSuicaを利用したり、使用済みのきっぷ類を持ち帰らずに自動改札機に投入するであろう世の中の大部分の人はあまり興味を示さない部分かと思いますが、今回はきっぷが実際に使用されたことを示す証拠として押される小さなハンコに起きたを取り上げてみました。