真岡鉄道のSL減車?!

先日、下野新聞に「SL 1台廃止へ 真岡鉄道が譲渡検討」という見出しの記事が掲載されました。

記事によれば、真岡鉄道ではSL利用者の減少やSL老朽化に伴う維持費の上昇を理由に、現在の2台体制の継続を断念する方向で検討し、1両については静態動態を問わずに譲渡先を探しているとのこと。また、慢性的な赤字が続く真岡鉄道の在り方について実務者レベルでの検討チームを立ち上げることも併せて報じられています。

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偶然ですが筆者は6月初旬に真岡鉄道を訪れてSLに乗車しました。

その時はDLが検査入場していたからか、SL+客車+SLのプッシュプルの形になっており、貴重なものを見たものだと満足していたのですが、今般の報道が現実となり、SLが1両のみになってしまった際には、こういったSLによるプルプッシュを見ることは出来なくなってしまうのですね。

 

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引退が噂されているのは2台あるうちのC11-325。

SL大樹としてJR北海道から「貸与」され、東武鉄道(故障しながらも)運行されているC11-207の後輩にあたる車両です。

真岡鉄道のSLはたびたびJR東日本へ貸し出され、東日本各地のSL臨時列車とし運転されてきた実績があります。

筆者も2015年秋に運転された、C11-325が牽引する「SL 山形日和。左沢線号」に乗車し、左沢線デビューをした記憶があります。当時の写真を掘り出してみました。

 

SLの中では小型に分類され軸重なども他の形式に比べると制限が少ないためか、様々な路線に乗り入れ、運転実績のあるC11の実働車両が減ってしまうことは残念なことです。

 

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上の写真にあるように、C11-325をはじめとした車両が走る第三セクター真岡鉄道は開業から30年の節目を迎えています。これは特定地方交通線として指定され、国鉄(→JR)から分離した形での鉄路存続か、バス転換かを迫られたあの時代から30年以上が経過していることを意味しています。

 

また、平成に入り相次いだSLの復活もひとつの曲がり角に差し掛かっているのかもしれません。

一度は引退した機関車を整備し復活させ、維持し続けることには膨大なエネルギーが投じられているはずです。SLの存在が当たり前だった時代を知る整備士さんも少なくなり、保守部品の確保困難も併せ技術的な問題も多く存在します。

その一方で全国に復活蒸機が見られるようになり、各々がそのキャラクターをはっきりさせてきている今、スポット的に運転される臨時のSLを除けば「ただそこにSLが走っている」というだけでは乗客を充分に集められなくなってきているのかもしれません。

 

厳しい書き方かもしれませんが、「昔懐かしい、かつての姿をそのままに」といったスタイルの運行は、集客という面では今後は厳しくなるのかもしれません。

突発的に設定されるSL列車はすぐに満席になりますが、毎週のように運転され、客車や機関車に目立った装飾のない形で運転されているSLもおかJR東日本のSLみなかみ、SL碓氷に空席が目立っている現状はそれを伺せる状況なのではないでしょうか。

 

下野新聞の記事の後、真岡鉄道からの公式な発表がない現時点では、私が述べている上記の記事はすべてが仮定に基づいたものですが、平成が終わらんとしている今、真岡鉄道を取り巻く環境は大きく動き出しているのかもしれません。