H5系小変化

 

先日、(狙って)H5系が充当された「はやぶさ」に乗ってきました。

35編成を超え、40編成に迫ろうかという勢いで増備が続くE5系とは対照的に、H5系は北海道新幹線開業時から4編成の小所帯。かつ2編成は突発的な運用変更や青函トンネル内での緊急事態に備えて函館の車庫で待機という、半ばニ―トレイン 箱入り娘っぷりはレアもの感を際立たせています。

f:id:goronto_akebono:20180728003552j:plain

 

 

外見はラベンダー色の帯と、北海道の形をしたサイドステッカーが目印で、しっかりとE5 H5を見分けることができます。

内装は識別の難易度がやや上がり、E5 H5と写真を見比べれば違いがわかる、という程度の差異なことが多いです。化粧板の木目が縦だったり横だったり…。

ただ、モチーフがアイヌ文化の文様だったり、雪の結晶(スノーフレーク)だったりするので、北海道的な要素に気付ければ「隠れミッキー」的なノリでいろいろと違いに気づけるかもしれません。

北海道新幹線区間は乗務員もJR北海道が担当し、チケッターもE5 H5をかたどったものを押してくれます。基本的に車内検札などはないため、車掌さんに直接頼まないと押してくれませんが、旅の記念にと思う方は、車掌さんがお手すきなときにお願いしてみてはいかがでしょうか。

 

さて、そんなH5 系ですが、6月頃から車外の複数個所に新しいステッカーが掲出されています。(E5系にはTreasure land TOHOKU JAPANのステッカーが随分前から掲出されていますね)

それがこちら

f:id:goronto_akebono:20180728002145j:plain

 

 

青函トンネル開業30周年を祝うステッカーです。

軽やかに描かれた新幹線に、しっかりラベンダー色の帯が巻かれているあたり、JR北海道の新幹線であることを強調しているように見えます。

 

新幹線(→標準軌の列車)が通れる規格で設計、建設された青函トンネルですが、オイルショック国鉄の財政状況の影響を受け、新幹線サイズで完成したものの、2016年春の北海道新幹線開業までは「津軽海峡線」として在来線での営業でした。

快速「海峡」の50系客車から789系の特急「スーパー白鳥」。そしてひたすらに夜を駆けつづけた「はまなす」。津軽海峡を結ぶ役目はE5 H5 「はやぶさ」へ引き継がれました。

青春18きっぷや北海道・東日本パスでは津軽海峡を渡りにくくなってしまいましたが、これからも本州と北海道をしっかりと結び付けてほしいものです。

 

乗る列車も時代も変わり、かつてを知る者は失われた風景に目を奪われがちですが、北海道から来たことを告げるステッカーを誇らしげに掲げながら、ラベンダー色の帯を締めた新幹線が東京駅のホームに滑り込む。これが今の、これからの長距離列車の姿なのかもしれませんね。

 

f:id:goronto_akebono:20180728003035j:plain

 

思わしくない経営状態の中、日々奮闘するJR北海道。半官贔屓かもしれませんが私はどうしても応援してしまいます。