三厩駅 無人化

 

 津軽線の終着駅、三厩駅。この駅からは町営バスが運行されていて、青函トンネル記念館へアクセスすることも可能です。そんな三厩駅ですが、2019/06/01に無人化され、それに先立って4月末に運転業務取扱とその合間に行われていた出札業務も終了しました。

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私が三厩駅を訪れた2014年はまだPOS端末の置かれた窓口が開いており、津軽線末端区間の運用は盛岡支社のキハ40(まさかの非冷房車)が担当していました。2019年現在は秋田支社の主に五能線で使用されているキハ40系、キハ48系が使用され、盛岡支社のキハ40はすでに引退しています。

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その時に記念に買い求めた入場券です。昼過ぎの発券ですが、左下の発券番号が0001-01となっており、その日最初の販売だったのかもしれません。

本数の少ない盲腸線の終着駅ならではな、ゆっくりとした時間が駅待合室にも流れていたことを覚えています。

たまたま、臨時扱いになっていた北斗星の最終運転日に三厩にいたため、もし寝台券のキャンセルがあれば蟹田から「スーパー白鳥」に飛び乗り、函館から一路上野に向かおうと窓口で空席照会をお願いしましたが、案の定満席。残念ながら手元にある三厩駅で発券されたきっぷはこの入場券のみとなってしまいました。

東京メトロ24時間券 (1日乗車券)

都心の移動に何かと便利な地下鉄。その運営主体は東京メトロ都営地下鉄(東京都交通局)な2社局ありますが、今回は東京メトロにまつわるきっぷを取り上げます。

 

何も考えずに乗車駅から降車駅まで利用することももちろんできますが、何度も乗り降りする場合などは一日乗車券、24時間券を購入してしまったほうがよい場合もあります。

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利用開始日当日に券売機で購入すると縦長の85mm券で、エドモントン券と同じ東京メトロのマークが地紋として印字された巻紙に印字されて発券されています。東京メトロの券売機が設置されている駅であればほぼ確実に購入できると思われます。

 

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 同じ効力を持つ24時間券ですが、主要駅にある定期券うりばなどで販売されている前売り券は別の券が用意されています。東京の観光名所を背景に、その下を銀座線1000系が走っているデザインです。名所の下に車両を配しているところが「地下鉄」らしさでしょうか。

 

 発売価格は2019年9月現在600円で、3,4回東京メトロの改札を出入りすることが事前にわかっているなら、その都度運賃を支払うよりも24時間券を購入したほうが割安になる計算です。そして、この24時間券とそれに相当する乗車券を「チカトク」表示のある飲食店などで提示すると割引などのサービスを受けられる特典もあります。600円で得られる東京めぐりの強い味方と言えると思います。

 

きらきらしらかみリレー (きらきらうえつ 秋田延長運転)

 

 2019年9月をもって運転終了が発表されている「きらきらうえつ」。18きっぷシーズンには指定券1枚確保できれば格安で新潟-酒田を移動できるとあって、観光以外にも長距離移動を目的とする乗車も多いようです。また、このところはいわゆる「おなごり乗車」の熱も帯びてきている頃かと思います。

 基本的には羽越本線の新潟-酒田を土休日を中心に走っていますが、まれに羽後本荘、秋田へと運転区間が延長され、秋田への延長運転の時には秋田から五能線を走り弘前、青森へと向かう「リゾートしらかみ」4号との接続を考慮した「きらきらしらかみリレー」としても運転されます。

 

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「きらきらしらかみリレー」として運転された際の指定席券と乗車記念証です。きっぷに記載の列車名や駅の発車案内板では「きらきらうえつ」となっていて、「しらかみリレー」と明記されているものはこの乗車証だけでした。乗車証は酒田-秋田の間でしか配布されなかったようです。

 

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中途半端な区間になってしまっていますが、この指定券は「きらきらうえつ」が羽後本荘まで延長運転された時のものです。羽後本荘駅では駅係員による見送りのほかに、地元の方々が名産品の「ごてんまり」を配っていました。このところ、観光列車が運転される際に行われることの多くなってきた地元の皆さんによる「おもてなし」イベント。ただ列車に乗って通り過ぎてしまいがちな鉄道ファンとしては、その土地土地の名産や特徴を知ることが出来、ひいては再訪のきっかけとして有用なのではないかと思うのですが、費用対効果のほどはいかに…。

 

運転終了が発表されている「きらきらうえつ」。日本海沿岸の「食」がテーマになっている「海里」がその後継を担うことになるようですが、果たして秋田県へ足を踏み入れてくれるのでしょうか。

 

日付から「 入 鋏 済 」へ

 有人改札や車内検札などで押されることの多い丸形のスタンプ。青春18きっぷなどでは使用開始時に押印してもらう必要があるので、鉄分の濃い方々にはおなじみのこのスタンプには「スタンパー」、「チケッター」など様々な呼称があるようですが、JR東日本でこのスタンプに4月から起きた変化を取り上げてみます。

 

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 今までのスタンパーは日付とスタンプを押した乗務員が所属している運転区が記されていました。いつからこのスタイルなのかはっきりとわかりませんが、少なくともここ10年ほどはこのスタイルが続いたのではないかと思います。手持ちのきっぷでは2012年1月にはこのタイプのスタンパーが使われていました。

 

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 新しいバージョンがこちら。日付の部分が「入鋏済」に変更されています。日付の部分を毎日交換せずに済むので省力化の一環なのかもしれませんが、数字よりも一回り大きく感じられる漢字3文字がなかなかインパクトを与えています。4月から順次変更されているようですが、支社、運輸区、運転所により対応の早さがまちまちなようで、ツイッターなどで見ていると、いまだに日付が印字されるスタンパーを使用している場合もあるようです。

 この新しい「スタンパー」の場合、入鋏したのが何日なのかわからないため、「青春18きっぷ」など、利用開始日を明確にする必要のあるきっぷに押印する場合にはこの「入鋏済」スタンプに加えて乗務員、駅員が手書きで日付を書き加える対応をとるそうです。なんだか手間が増えているような……。

 

 

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 また、「入鋏済」への変化とはあまり関連はありませんが、湘南新宿ラインなどの普通列車グリーン車に乗務しているグリーンアテンダントが押印するスタンパーに変化がありました。従来は「NRE〇〇」と表示されていましたが、先日押印されたスタンプには「新宿GAC」となっていました。GACが何の略なにかはわかりませんが、下請け体制の変更などがあったのでしょうか。NRE時代は「〇〇」の部分が上野や新宿、大船など様々な種類がありましたが、GAC体制に移行後はどんな種類があるのかも気になります。

 グリーン券をわざわざ「みどりの窓口」で求めずにSuicaを利用したり、使用済みのきっぷ類を持ち帰らずに自動改札機に投入するであろう世の中の大部分の人はあまり興味を示さない部分かと思いますが、今回はきっぷが実際に使用されたことを示す証拠として押される小さなハンコに起きたを取り上げてみました。

 

一周乗車券

 日本各地にある「みどりの窓口」や「指定席券売機(みどりの券売機など各種名称あり)」で乗車券を求めると、発駅→着駅の形で印字された乗車券が発行されます。オーソドックスな移動をするのであれば、「滝川→札幌」などのように発駅と着駅が異なる場合がほとんどかと思いますが、経路を工夫(?)すれば発駅と着駅を同一となる場合もあります。ここではそういったものを「一周乗車券」と称することとします。

 

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「一周乗車券」の一例です。経路は経由に印字の通りで

中央本線-(甲府)-身延線-(富士)-東海道線です。

営業距離が100kmを超えるので途中下車が可能、200kmも超えているので発着駅が「東京都区内」となっています。

JRの運賃は、距離が長ければ長いほど1km当たりの運賃が安くなる長距離逓減性を採用しているため、こうした「一周乗車券」+経路から飛び出す分を別購入としたほうが、乗車する順番通りの乗車券を別々に用意するよりも安くなる場合があります。

なお、この乗車券を使用したときは身延線の臨時急行「しだれ桜の里みのぶ」に静岡まで乗車したため、富士ー静岡の往復乗車券を買い足しています。この乗車券の経路に含まれないはずの「静岡」の下車印が押印されているのはそのためです。

 

 北陸新幹線の金沢開業時にJR東海ツアーズが、首都圏から東海道新幹線を利用、米原経由で金沢へ出て、開業したばかりの北陸新幹線を利用。というパックツアーを発売していましたが、これも経路としては「一周乗車券」になるはずです。

ただし、「一周乗車券」は経路が途中で重ならない一筆書きの経路が大前提なので、片道の営業キロが601kmを越えた際に運賃が1割引きになる「往復割引」は適応になりません。

 

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なお、「一周乗車券」 は短距離の乗車券でも要件を満たせば購入することが出来ます。

上の「大阪→大阪」の乗車券は営業キロが100km未満ですので途中下車は出来ず、ただ元いた場所へ戻るだけのきっぷになっています。

個人的にはおおさか東線とそこを走る201系に乗ることが一番の目的で、一周乗車券の利用ができるかは副次的なものだったのですが、結果としては短距離の「一周乗車券」を入手する結果となりました。